2014年8月4日星期一

がれきの下、助け待つ人々―中国・雲南

中国雲南省昭通市の山あいの地を襲ったマグニチュード(M)6.5の地震は4日、発生から1日が経過し、本格的な救援活動が始まった。しかし、道路は寸断 され、十分な物資は届かない。土造りの家屋の多くが倒壊。がれきの下にはどれだけの人が取り残されているのか。電気も絶たれ、孤立した被災地で、助けを求 める声が上がった。
 ◇臨時の医療テント
 震源地とされる昭通市魯甸県の竜頭山鎮。新華社電によると、小学校脇の空き地に張られたいくつかのテントには、負傷者があふれていた。
 次々と運び込まれる重傷者。医師の一人は「現場では簡単な処置ができるだけ。薬品も足りない。頭蓋内出血のような重傷者は手術が必要だが、ここではでき ない」と窮状を訴えた。被災地では未明まで大雨が降り続き、地面はぬかるみの状態に。被災者はびしょぬれとなり、多くの人が地面に敷かれた木の板に座って いた。
 ◇地震に弱い家屋
 住民の男性は地震発生時、山でさんしょうを採っていた。突然、山全体が震え、道に地割れが走った。自宅は倒壊しており、70歳を超える母親が下敷きに。「大声で4、5回呼んだが、反応がない。きっと死んでしまったんだろう」と男性は話した。
 中国メディアによると、周辺の家屋は土で壁を築き瓦を載せた雲南の伝統的な造りがほとんどで、多くが倒壊した。
 別の家ではテレビを見ていた夏休み中の子供4人が下敷きとなった。両親がくわで助け出したが、1人は意識がない。両親は子供たちを背負って病院のある町まで10キロ以上を歩いた。がれきと化した沿道の家々。家族を亡くし泣いている人がいた。
 ◇作業妨げる雨
 被災地に向かう道は土砂崩れや落石などで通行不能となり、救援物資は人が担いで運んでいる。余震が続く中、重機が導入されたが、作業に参加している兵士の一人は「先ほどまた激しい雨があり、山から土砂や石が落ちてきて道は完全にふさがった」と話した。
 中国地震台ネットワークセンターによると、今回の地震は「西魚河―昭通断層」付近で発生した。同断層では2012年にM5.7の地震が2回あったが、こ れまでにM6を超えるものはなかったという。ただ、周辺は地震の多発地帯で、震央から200キロ以内では1900年以降、M6以上の地震が計15回起きて いる。 タオバオ日本語